「うちは、喧嘩ひとつないんです」。そう話す人が、ひとりで診察室に来ることがあります。
精神科医として伝えたいのは、意見が全部一致する関係は、どちらかが静かに合わせていることが多いということです。
波風が立たないのは、仲がいい証拠とは限りません。言いたいことを飲み込んでいる側がいて、その人だけが少しずつすり減っていく。あなたが我慢強いのではなく、言える空気がなかっただけです。
「心理的安全性」という考え方があります。反対意見を口にしても責められないと思える状態のことで、職場のチーム研究から生まれました。家庭にそのまま当てはめた証明はありませんが、「私は違う」と言える安心が関係を支える、という点では重なります。診察室でも、違いを言えるようになった人ほど、関係が軽くなっていきます。
この投稿を【保存】して、相手に合わせて黙ってしまった夜に読み返してください。そして、いつも合わせてくれているあの人にも、そっと送ってあげてください。違いは、仲を壊しません。
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